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ホーム > 映像関係者の声 > 制作者インタビュー > 欧米スタイルの良さを拡げていきたい

欧米スタイルの良さを拡げていきたい

2013.11.06
制作部
イメージフィールド株式会社 
岡田拓也 さん
代表的な作品
映画『バベル』・『デトロイト・メタル・シティ』・『新宿インシデント』
Qそもそもこの業界に入ったきっかけは何ですか?
もともと映画に興味があって、監督志望だったんですよ。それでアメリカの映画学校に通い、その後ご縁があって日本に帰ってきて制作の仕事を始めました。いつかは監督の仕事に直結する演出部に行きたいと思っていたのですが、ロケハンなど制作部の現場で仕事を重ねていくうちにこの仕事が面白くなってきたんですよ。

ロケハンは監督とイメージを共有することが1番大事なので、監督に近くてやりがいのある仕事だな、と。それでしばらくはフリーでやっていたのですが、ある作品で今の会社の社長と仕事をすることになり、彼が会社を立ち上げる時に入社しました。
Qイメージフィールド株式会社のロケーション部にご所属ですが、どんなお仕事をしているんですか?
「ロケーション部」って、日本だとあまり馴染みがない言葉ですよね。
日本だと、「制作部」がロケハンや車両の手配、宿泊先探しまでトータルで行うのが普通なのですが、弊社では欧米スタイルを取り入れています。欧米スタイルというのは、ロケーション部では“ロケハン”に特化し、チケットの発注業務はプロダクション部、スタッフィングはマネージメント部でやるといった形で分業するということです。
分業体制にすることによって、ロケーション部であればロケハンに注力して柔軟に動けますし、ロケ候補地の情報を相当ストックできるようになるのです。「こういう物件を探している」と頼まれれば、すぐにその情報を提供できます。従来のやり方だと制作部でゼロからロケハンを行い、一定期間拘束することになりその分コストがかかってしまうんですね。に対して、弊社ではロケーション部を使いたいときだけ使えるというスタイルで出来ます。その分人件費の削減が可能なんですよ。
このようなスタイルにしているのは、もともとこの会社が日本だけでなく海外の作品を日本に誘致したり、逆に日本のクルーが海外に行った際にスムーズにロケができるように、という目的で設立したという理由があります。結果として、海外作品を多く受けるようになり、海外ロケに行く作品を率先してやらせていただいてます。
Q岡田さんが携わった作品はどんなものがあるのですか?
ジャッキー・チェン主演の『新宿インシデント』に関わりました。制作部というポジションでの仕事だったのですが、ほとんどロケーションマネージャーとして関わりました。映画のロケ場所は主に東京と神戸だったのですが、私は都内を担当していました。
タイトルにあるように舞台が新宿なのですが、実は決してロケがやりやすい場所ではないんです。そこで、新宿ではない他の場所で、いかにも新宿らしく見えるところを探しました。監督自身は新宿で撮りたがっていたのですが、もともと他のロケ候補地のストックから適した場所を選んで監督にプレゼンし決定したものもありました。もちろん新たにロケハンして撮影が決まった場所もありましたし、これで3ヶ月ぐらいはかかりました。
Q岡田さんがやりがいを感じる瞬間とは?今後の野望も、教えてください。
自分たちが苦労して成立させた現場が映像となって、劇場で観る時ですね。
あとは、自分でロケハンした場所を監督に見せたとき、監督から「ぴったりのロケーションだ」と言われた時も感じますね。ま、頻繁にあるわけじゃないですが…というのも監督によって感情を表に出すタイプとそうでないタイプといらっしゃるので実際は分からないことも多いんです(笑)。
自分たちがやろうとしている欧米式のシステムがもっと浸透していくことが野望ですね。
この何十年間、従来の「制作部」がまかなうシステムで来ているので、いきなりその土壌をひっくり返すというのは難しいとは思いますが、新しい考え方を持ったプロデューサーがでてきて、徐々に浸透していけばいいなと思っています。
根本的に、欧米と日本とでは制作のバックグラウンドが違うので、そのまま取り入れようとするのは無理だと思います。でも、そこをいかに日本のスタイルに融合させていくかというのが課題です。
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