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脚本家のお仕事について

2021.05.12
演出部
インタビュー
脚本家
下田 悠子 さん
代表的な作品
ドラマ『ぼくは麻理のなか』(2017年、FOD)
『文学処女』(2018年、毎日放送)
『コーヒー&バニラ』(2019年、毎日放送)
『捨ててよ、安達さん。』(2020年、テレビ東京) 他
映画『ぼくらのレシピ図鑑シリーズ 第2弾「夏、至るころ」』(2020年)
Q脚本家のお仕事の魅力について教えてください。
作っているときはものすごく大変なのですが、完成品が凄く分かりやすく成果として表われます。一番は、普通のお仕事よりも「これを作れた」っていう成果物がわかりやすく見える仕事なので、その快感で出来上がったときに嫌なこと等は全部忘れちゃう、やめれなくなるかもしれないという感覚があります。
Q脚本家を目指すきっかけはなんでしょう?
映画が好きで映画館で働いていたのですが、その当時一緒に働いている子が俳優をやっていたり監督をやっていたり美学校のOBなどで。その人たちが、自分たちで作ったものを見せ合ったりとかしていて、普通にここにいる人が映画を作っているということにびっくりしました(わたしは映画学校とか出てなかったので)。その影響で、映画のことも彼らから教わり、ちょうどチラシを整理していたらその映画美学校の脚本コースのチラシがあり、行ってみようかなって思い、今に至ります。
Q多くの作品の脚本をされていますが、学校に通っていた時にデビューの話があったのですか?
そうです。通っていた一年目の冬くらいにフジテレビのヤンシナ(ヤングシナリオ大賞)に出していて。その結果が夏ぐらいに出て、最終まで残ったんですけど入賞できなかったんですよね。でも読まれた中で面白いって言ってくださった方がいて、ご連絡くださいました。その方の企画が通って、はじめてお仕事させていただきました。それが池田エライザさんの初主演ドラマ(『SHIBUYA零丁目』)でした。
Q『夏、至るころ』でも池田エライザさんと一緒にお仕事していましたが、その時(SHIBUYA零丁目)からの付き合いで、ということですか?
そうです、それが初対面でした。私も初めてのお仕事で、彼女もドラマ初主演でした。でも、その時は仲良くなったりはしなかったです。たまたま次の年に初連ドラ(『ぼくは麻理のなか』)をお互いにやることになって、その次の年も一緒にやりました(『青と僕』)。たまたま三回も一緒にお仕事をしたので、それで今回お声がけいただいたみたいです。
Qメインとなる舞台は、どのようにイメージされて探されているのでしょうか?
完全にオリジナルのものを作ったことが多くなく、舞台っていうのは与えられて決められています。プロデューサーの作った企画があって、学校のものですとなったら学校が舞台ということで。この間の映画の場合は、地域映画だったので福岡県田川市に実際に私が行って案内してもらいながら場所を決めていきました。ちゃんとシナハン(シナリオ・ハンティング)したのはそれが初めてでした。
Qイメージに合うところではないと舞台のロケ地の候補にはあがらなかったりするのでしょうか?
そうですね。まず、福岡県田川市がどんな場所か全く知らなかったので、結構見るもの見るもの真新しかったです。池田エライザさんは福岡育ちですが私は東京育ちなので、まず標語みたいなものが沢山あるのが不思議で。田舎はみんなそうだよって言われました。

その時に印象的だったのが、やたらシャッターや駅の壁などに絵がいっぱい描いてあり、「これなんですか?」と案内してくれていた市の職員の方に聞いたのですが市の職員の人も分からなくて。あえてそこを舞台に推してくるよりも、田川市の人が気づかないんだなっていうところの方に魅力を感じて、作品に反映させたりもしました。
Q作品によって脚本の書き方は異なったりするのでしょうか?
オリジナルか原作かで頭の使い方が全然違いますね。原作のものは夏休みに姪っ子を預かっているみたいな気持ち。親じゃないから立ち入りすぎちゃいけないけど、強度を高めてお返しするっていう。生みの苦しみより、預かっているということの苦しみはありますね。
Qこれからこういう話を書きたいというのはありますか?
もともと書いていたものがあって、企画書とシナリオは作っていて、いろんな人に投げている物などあります。企画書だけ送って「こういうのやりませんか」とばらまいたりはしています。会社を辞めてフリーになったので、自主映画をやったりもしています。

舞台は小劇場しかやったことないので、舞台やりたいなとずっと思っていて。会社にいるうちはさすがにできなかったので、会社辞めたら舞台やってみようと思っていたらコロナになっちゃって。でも一応片隅にいつも挑戦してみたいなという気持ちはあります。
Q映像制作者を目指している方へのメッセージを教えてください
すごいきつい仕事なのでおすすめはしないけど(笑)結構、「私こんなの作ったんです、見てください」みたいな営業活動を私はしていたんですよ。せっかく自主映画撮っても、賞をとってそれで終わっちゃったりする人いるから、結構バカなふりして、いろんな人にとにかく見てもらうっていうのが、地道な営業って意外に待っていれば運が向いてくるっていうことでも、その脚力みたいなものがあったほうがいいと思います。自分から動いてみると、意外と返事くれるので。意外と読んでくれたり、結構制作会社って良くも悪くもいい加減なので「じゃあ来週からきてよ」みたいに働かせてくれたりもするし。まずはドアをたたいてみるとその世界に入ることが出来たりするのがあんまり知られていないなっと思います。
Q一般の方に向けて自分の作品をこういう風な気持ちで見てほしいとかありますか?
少しでもすごい今日疲れ切ってマイナスになってた人が、少しプラスになることが起こったらうれしいなと思います。ぜんぜん、お客さんはドラマ作っているときの苦労なんか知る必要がなくて、ソファでポテチ食べながら見てくれたらいいな、と思います。



―ありがとうございました!!
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