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ホーム > 映像関係者の声 > 制作者インタビュー > 映画監督 筧昌也さん

映画監督 筧昌也さん

2014.07.18
演出部
映画監督
筧 昌也 さん
代表的な作品
映画 「SweetRain 死神の精度」「美女缶」、ドラマ「ロス:タイム:ライフ 」「死神くん」ほか

公式HPはこちら
Q 「どこでも成立する話をどこでやるかが監督の才能」
撮影場所を選ぶ指針は2つあって、脚本のためのロケーション選びと、
監督としてのロケーション選びがあります。

「SweetRain 死神の精度」では喫茶店の外に雨を降らせないといけなかったのですが、
外の道路の使用許可を取るときに雨を降らされると困ると言われたんです。
それで制作部が悩んで中庭だったら雨が降らせるということになり、
リビエラ東京で撮影することが決まりました。
それに、小西真奈美さんが中庭の方をふと見ると物がどんどん消えて行って、
窓がスクリーンみたいになって昔のことを思い出すという表現をどうしてもしたかったから、
リビエラ東京がぴったりでした。脚本のこだわりを守ったという感じ。
これが脚本のためのロケーション選びです。

脚本家とかプロデューサーとしては、脚本の意味さえ通ればまず最低限はクリアなのですが、
もうひとつ、監督が演技をさらに良くしたりとか撮り方を面白くするためのロケーション選びがあります。
例えば脚本のト書きに「公園」と書いてあるとします。
「会話する2人、男女がベンチに座っている」と書いてあれば、
これは公園を選んで来てベンチでやればいいのですが、
ただやっぱり監督としては、公園でただ喋ってるのはつまらない。
例えば、男女が夫婦で今後の生活のことを喋っているとします。
「私たちの儲けでどうやって生きていくの」みたいな感じで。
ト書きでは公園と書かれているけど、公園で撮る意味はないんじゃないかって一回疑うんです。
これを河原に変えて橋の下にホームレスがいたりして、
ホームレスを見ながら「ああなるかもしれないわよね」って言うと話が膨らむじゃないですか。
脚本の意味以上になるっていうか。そういうことを考えるんですよね。
どこでも成立する話をどこでやるかが監督の才能だと思います。

Q 「ロケーションがシーンを広げる」
ロケーションでシーンが広がることがよくあります。
SUPERGiRLSの『BELIEVE IN LOVE』のMVをデジタルハリウッド大学八王子制作スタジオで撮影しましたが、
屋上から見える鉄塔がすごくよかったんです。それでストーリーが変わりました。
鉄塔から雷みたいなのが来てタイムスリップすることにしよう、と。
脚本では「上空から閃光が走る」とかアバウトな感じでした。
ああいう作品の象徴みたいなものは、映画やドラマにとって大事です。
シナハンをちゃんとする脚本家さんは、そういうの取り入れますよね。
ロケーションのことをちゃんと知っていると話が変わります。
僕は自分でつくるときはシナハンするようにしています。
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