環境づくりですね。やっぱり気持ちよく仕事ができるように。
僕が思うプロデューサーの一番大切なことって3つあります。
1つは強いチームをつくること、2つめが予算、コスト、3つめがコンプライアンス。
プロデューサーの役割は、番組をレストランに例えるならプロデューサーがオーナーシェフで、チーフシェフを演出の一番上の人。その人と、お店のメニューや素材を話しあい、予算を考える。売上も見込めたら、今度はチーフシェフが、仕事をしたいというシェフに料理を一品任せる。これがサブディレクターというところじゃないですかね。
そんなシェフたちが料理の盛り付けを考えて、じゃあこの素材買ってきて~っていわれるのが多分ADさんだと思います。そして、お客さん(視聴者)を集めるのに頑張るのがまたプロデューサーの仕事です。ステキな店構えをシェフと相談して考えたり、お客さんが入ってきて、「これ美味しいですね~」といった声をまたシェフたちに伝える。
始めに言った強いチームというのは、シェフ(スタッフ)を誰にするかということなんですが、店を作るのに、オーナーシェフの元、腕が良くてやる気のあるチーフシェフ、サブシェフ、アシスタントたちを集める。これが強いチームだと思うんです。
2つ目の“予算管理”というのは、企画段階からどの位の規模の番組になるかを考え、常に演出とどこにお金をかけ、どこを節約するか等を相談して、とにかく赤字を出さないこと。
3つ目の“コンプライアンス”は、レストランに例えれば「メニューに松坂牛だと書いてあるのに、実は海外の牛だった」というようなことを無くすことです。法令順守。
そうだ、プロデューサーに大事なのはもうひとつ“危機管理”ですね!例えばスタッフがいつ辞めるかもわからないし、撮ったものが何かの事件で世の中的に使えなくなる事だってあります。危機管理は、今でも足りないぐらいです。
私は担当番組をもっているプロデューサーの声を聞き相談にのったりします。そして、上司に「○○がこういうことで悩んでいるのでこうしましょうか?」という報告・相談をして解決に導いていくのもチーフプロデューサーの役割。やっぱり環境を整えるという事ですよね。
ディレクター時代から長年
『世界まる見え!テレビ特捜部』をやっていて、今の私を育ててくれた愛着のある番組です。
貴重なお話を、ありがとうございました。株式会社日テレアックスオン(AX-ON)制作2部チーフプロデューサー
佐藤 悌さんのインタビュー②は
こちら→http://locanavi.com/voi/interview008/