1974年生まれ。東京都出身。98年、TBSに入社しバラエティ制作部や編成部に所属。バラエティ制作部では「学校へ行こう!」「関口宏の東京フレンドパーク」ら人気番組のディレクターを務める。編成部時代に手がけたWOWOWとの共同制作ドラマ「ダブルフェイス」が高く評価され、『MOZU』へと繋がった。現在は映画部に所属。映画はもちろん、無類の演劇好き。
ドラマシリーズ制作中、スタッフ全員の中に「映画まで持っていきたい」という強い想いがありました。念願叶って実現した劇場版で、西島秀俊さんらドラマシリーズのレギュラーに加え、ビートたけしさん、伊勢谷友介さん、松坂桃李さんと魅力的なゲストをお迎えできて本当に幸せです。
撮影で役者さんたちのモチベーションに大きく影響するのが、ロケーションだと思うんですよね。劇場版MOZUでは、役者の皆さんが「すごい場所に連れて来られたな」とテンションが上がるロケ地ばかりだったのですが、羽住組のスタッフは、台本にドンピシャな場所を見つけてくるのが本当にうまい! 場所選びって演出だなと改めて思います。なのでロケ地にも注目頂きつつ、趣味=撮影と公言する羽住監督と豪華俳優陣のパワーを最後の劇場版で存分に感じて下さい。
謎の存在ダルマの正体を明かす劇場版には、ロケ地も得体の知れない場所がふさわしいと思ってました。フィリピンには、日本にはない風景のみならず、日光の当たり方、砂埃や異臭ただよう独特の空気や匂いがあり、MOZUの世界にピッタリでした。カーアクションも、現地の警察に帯同してもらい道路を封鎖したり、日本とは段違いのスケールでかなり自由に撮影させて頂きました。東が車で走行中に砲弾を放ち車がひっくりかえるシーンは、スタッフも「とんでもないものが撮れた!」と興奮していたくらい奇跡的なカットでした。羽住組は、本当に危ないことはしないけどギリギリまで攻めることが出来るプロの集団なんです。現地のスタッフも羽住組と同じくらいの熱量があったというのもフィリピンに決めた大きな理由です。
ダルマ役にはただ立っているだけで、やばいヤツだって思わせる得体の知れない存在感が必要でした。ドラマシリーズの撮影中、羽住監督らスタッフと飲みながら雑談していたとき、ダルマが出来るのはたけしさんしかいないと盛り上がり、映画化が決まった後、受けていただける見込みもないまま勝手に想定して台本を作りました。もし無理だったら写真1枚でもいいから出てもらえないかと交渉しようと思っていたので、出演が決まったときは天にも昇る気持ちでした。
自然の火だけは動きが計算出来ないのでCGじゃ絶対再現できません。現場では、ボンベが一体何本あるんだという位すごい量の火を使ったので、たけしさんは相当熱かったはずですが、実際の火で撮影することの意味を理解してくださいました。楽しそうに「そうなんだよな~ほんとの火じゃないとダメなんだよな」と言いながら現場を後にしてくださったことが嬉しかったですね。
高柳は、今までのMOZUシリーズにはいなかった知的でクールな悪役。無表情で「この男は何を考えているか分からない」という冷徹なキャラにしたいと思っていました。伊勢谷さんの佇まいって、にやって笑っただけで背筋が寒くなるような怖さがありますが、「僕らはまさにこういう高柳にしたかったんです!」って感動するくらいピッタリはまりましたね。ご本人は監督もやられるので映画愛が強く、ご一緒出来て楽しかったです。
今までにない桃李さんの演技を見てみたいと思い、「こんな役、お願いしちゃって大丈夫かな?」と思うくらい激しい役をお願いしましたが、見事にやり切ってくださいました。フィリピンロケでは、毎日撮影が終わると魂が抜けたように疲れ果てていましたが、それを桃李さんは充実した疲労感と捉えてくださって。僭越ながらこの作品で一皮も二皮もむけられたかなと。ファンの皆さまには今までにない桃李さんが見られます、とアピールしたいです!
映画のプロデューサーをやるなんて、全く想像してなかったです!入社後は『アッコにおまかせ!』『ガチンコ!』などバラエティー班の仕事を4年程、その後2年は編成部、またバラエティーに戻って『学校へ行こう!』『明石家さんちゃんねる』等のディレクターをしていました。
ただ、もともと舞台のプロデューサーになりたかったくらい演劇が好きで、舞台で活躍している俳優は映像の世界でも絶対強いと思っていました。なので、『ダブルフェイス』や『MOZU』でプロデューサーをやらせて頂けるようになったとき自分が昔から大好きだった吉田鋼太郎さんなど舞台出身の方を多くキャスティングさせて頂きました。そういう意味では自分がこよなく愛した舞台俳優と、いま仕事でご一緒出来ているのは、すごく幸せだなと思います。
そうですね。特に『MOZU』の台本は、ちょっと恥ずかしくなるようなセリフのオンパレード。「綺麗な瞳をしてるんだな」とか、イマドキのドラマであまり聞かないですよね(笑)。MOZUのキャスト陣は舞台出身の方だけではないですが、そんな台詞を照れずにこなせる振り切った芝居ができる人ばかりです。羽住監督はそういう役者を活かすのがすごく上手で、結果として作品に個性豊かなキャラクターが沢山産まれたのかなと思ってます。
そうですね。9月から映画部に来たのですが、それまで映画とかドラマの専門の部署にいたことはありませんでした。学生時代は演劇が大好きで、いつか演劇人と仕事したいという願望はありましたが、なかなかそんなチャンスもなく。編成部の時にWOWOWさんとドラマ『ダブルフェイス』を共同製作する話がたまたま僕のところに来て、それが大きな反響を頂けたので、連続ドラマ「MOZU」に繋がりました。さらに劇場版まで持ってこれたことが、僕の社歴にも大きく影響しているので、とても運が良いと思います。
すごくあると思います!僕は、本当にツイてるなあと思いますね。『劇場版 MOZU』が無かったら映画部にも来ることもなかったと思いますし、『ダブルフェイス』『MOZU』と一連のプロジェクトの中で、素晴らしいスタッフや素敵な俳優さんとの出会いがあったから今の自分があるのだなあと。そう思うと、出会ったみなさんとのご縁に感謝ですね。
1974年生まれ。東京都出身。98年、TBSに入社しバラエティ制作部や編成部に所属。バラエティ制作部では「学校へ行こう!」「関口宏の東京フレンドパーク」ら人気番組のディレクターを務める。編成部時代に手がけたWOWOWとの共同制作ドラマ「ダブルフェイス」が高く評価され、『MOZU』へと繋がった。現在は映画部に所属。映画はもちろん、無類の演劇好き。
ドラマシリーズ制作中、スタッフ全員の中に「映画まで持っていきたい」という強い想いがありました。念願叶って実現した劇場版で、西島秀俊さんらドラマシリーズのレギュラーに加え、ビートたけしさん、伊勢谷友介さん、松坂桃李さんと魅力的なゲストをお迎えできて本当に幸せです。
撮影で役者さんたちのモチベーションに大きく影響するのが、ロケーションだと思うんですよね。劇場版MOZUでは、役者の皆さんが「すごい場所に連れて来られたな」とテンションが上がるロケ地ばかりだったのですが、羽住組のスタッフは、台本にドンピシャな場所を見つけてくるのが本当にうまい! 場所選びって演出だなと改めて思います。なのでロケ地にも注目頂きつつ、趣味=撮影と公言する羽住監督と豪華俳優陣のパワーを最後の劇場版で存分に感じて下さい。
謎の存在ダルマの正体を明かす劇場版には、ロケ地も得体の知れない場所がふさわしいと思ってました。フィリピンには、日本にはない風景のみならず、日光の当たり方、砂埃や異臭ただよう独特の空気や匂いがあり、MOZUの世界にピッタリでした。カーアクションも、現地の警察に帯同してもらい道路を封鎖したり、日本とは段違いのスケールでかなり自由に撮影させて頂きました。東が車で走行中に砲弾を放ち車がひっくりかえるシーンは、スタッフも「とんでもないものが撮れた!」と興奮していたくらい奇跡的なカットでした。羽住組は、本当に危ないことはしないけどギリギリまで攻めることが出来るプロの集団なんです。現地のスタッフも羽住組と同じくらいの熱量があったというのもフィリピンに決めた大きな理由です。
ダルマ役にはただ立っているだけで、やばいヤツだって思わせる得体の知れない存在感が必要でした。ドラマシリーズの撮影中、羽住監督らスタッフと飲みながら雑談していたとき、ダルマが出来るのはたけしさんしかいないと盛り上がり、映画化が決まった後、受けていただける見込みもないまま勝手に想定して台本を作りました。もし無理だったら写真1枚でもいいから出てもらえないかと交渉しようと思っていたので、出演が決まったときは天にも昇る気持ちでした。
自然の火だけは動きが計算出来ないのでCGじゃ絶対再現できません。現場では、ボンベが一体何本あるんだという位すごい量の火を使ったので、たけしさんは相当熱かったはずですが、実際の火で撮影することの意味を理解してくださいました。楽しそうに「そうなんだよな~ほんとの火じゃないとダメなんだよな」と言いながら現場を後にしてくださったことが嬉しかったですね。
高柳は、今までのMOZUシリーズにはいなかった知的でクールな悪役。無表情で「この男は何を考えているか分からない」という冷徹なキャラにしたいと思っていました。伊勢谷さんの佇まいって、にやって笑っただけで背筋が寒くなるような怖さがありますが、「僕らはまさにこういう高柳にしたかったんです!」って感動するくらいピッタリはまりましたね。ご本人は監督もやられるので映画愛が強く、ご一緒出来て楽しかったです。
今までにない桃李さんの演技を見てみたいと思い、「こんな役、お願いしちゃって大丈夫かな?」と思うくらい激しい役をお願いしましたが、見事にやり切ってくださいました。フィリピンロケでは、毎日撮影が終わると魂が抜けたように疲れ果てていましたが、それを桃李さんは充実した疲労感と捉えてくださって。僭越ながらこの作品で一皮も二皮もむけられたかなと。ファンの皆さまには今までにない桃李さんが見られます、とアピールしたいです!
映画のプロデューサーをやるなんて、全く想像してなかったです!入社後は『アッコにおまかせ!』『ガチンコ!』などバラエティー班の仕事を4年程、その後2年は編成部、またバラエティーに戻って『学校へ行こう!』『明石家さんちゃんねる』等のディレクターをしていました。
ただ、もともと舞台のプロデューサーになりたかったくらい演劇が好きで、舞台で活躍している俳優は映像の世界でも絶対強いと思っていました。なので、『ダブルフェイス』や『MOZU』でプロデューサーをやらせて頂けるようになったとき自分が昔から大好きだった吉田鋼太郎さんなど舞台出身の方を多くキャスティングさせて頂きました。そういう意味では自分がこよなく愛した舞台俳優と、いま仕事でご一緒出来ているのは、すごく幸せだなと思います。
そうですね。特に『MOZU』の台本は、ちょっと恥ずかしくなるようなセリフのオンパレード。「綺麗な瞳をしてるんだな」とか、イマドキのドラマであまり聞かないですよね(笑)。MOZUのキャスト陣は舞台出身の方だけではないですが、そんな台詞を照れずにこなせる振り切った芝居ができる人ばかりです。羽住監督はそういう役者を活かすのがすごく上手で、結果として作品に個性豊かなキャラクターが沢山産まれたのかなと思ってます。
そうですね。9月から映画部に来たのですが、それまで映画とかドラマの専門の部署にいたことはありませんでした。学生時代は演劇が大好きで、いつか演劇人と仕事したいという願望はありましたが、なかなかそんなチャンスもなく。編成部の時にWOWOWさんとドラマ『ダブルフェイス』を共同製作する話がたまたま僕のところに来て、それが大きな反響を頂けたので、連続ドラマ「MOZU」に繋がりました。さらに劇場版まで持ってこれたことが、僕の社歴にも大きく影響しているので、とても運が良いと思います。
すごくあると思います!僕は、本当にツイてるなあと思いますね。『劇場版 MOZU』が無かったら映画部にも来ることもなかったと思いますし、『ダブルフェイス』『MOZU』と一連のプロジェクトの中で、素晴らしいスタッフや素敵な俳優さんとの出会いがあったから今の自分があるのだなあと。そう思うと、出会ったみなさんとのご縁に感謝ですね。
(STORY)
亡き妻と娘の死の真相に辿り着いてから半年。警視庁公安部の倉木(西島秀俊)は、酒に溺れる荒んだ生活を送っていた。かつて倉木と共に事件を追った捜査一課の大杉(香川照之)は、警察のダークサイドに失望し現在は辞職。探偵事務所を開いている。そしてもう1人の仲間、明星美希(真木よう子)はいまだ公安に所属していた。そんな時、大規模なテロ事件が発生。凶悪な実行犯・権藤(松坂桃李)、裏で糸を引く犯罪プランナー・高柳(伊勢谷友介)を追ううちに、謎の存在“ダルマ”の真実にたどり着く…。再び血みどろの戦いの渦に巻き込まれてゆく倉木が直面する最大の死闘とは…!!
『劇場版 MOZU』
監督:羽住英一郎
原作:逢坂剛「百舌シリーズ」(『百舌の叫ぶ夜』ほか)(集英社文庫)
出演:西島秀俊 香川照之 真木よう子/伊勢谷友介 松坂桃李/長谷川博己 小日向文世/ビートたけし ほか
全国東宝系にて公開中
(c)2015劇場版『MOZU』製作委員会 (c)逢坂剛/集英社
プロデューサー
渡辺 信也(わたなべ・しんや)
1974年生まれ。東京都出身。98年、TBSに入社しバラエティ制作部や編成部に所属。バラエティ制作部では「学校へ行こう!」「関口宏の東京フレンドパーク」ら人気番組のディレクターを務める。編成部時代に手がけたWOWOWとの共同制作ドラマ「ダブルフェイス」が高く評価され、『MOZU』へと繋がった。現在は映画部に所属。映画はもちろん、無類の演劇好き。