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カンヌ・日アカデミープロデューサーが直接指導!映画界の未来の担い手養成プログラムが始動

2025.07.19
プロデューサー
押田興将さん

2025年9月に開講する『Japan Producer's Program』(応募締切:7/25)。映画の裏側を支える「制作部」の仕事を学び、映画界の未来を担う若者を養成する講座だという。その立ち上げや今変わろうとしている日本映画界について、日本映画製作者協会の押田興将代表理事に聞いた。

『Japan Producer's Program』(以下、JPP)を立ち上げた経緯を教えてください。
日本映画制作適正化機構がスタッフセンターを作って、人材育成をやるということでみんな期待していたのですが、日本映画製作者協会(以下、日映協)も待っているだけではなく、講演やセミナーを開いて自ら人材育成をやった方がいいのではないかとなりました。先立つものもありませんし、誰がやるんだと最初は足並みが揃わなかったのですが、リトルモアの孫家邦さん(最新作『片思い世界』プロデューサー)と、レジェンド・ピクチャーズの利倉亮さん(最新作『痴人の愛』プロデューサー)が、とにかくやってみようよということで声を上げていただき、立ち上げたプロジェクトです。
日映協という我々の組織は、新藤兼人賞という新人監督を顕彰することを事業の大きい柱としてやってきたのですが、今後日映協の大きい事業の柱としてこのJPPをやっていくことになりました。昨年から本格的にプログラムどうするか、何人でやっていくかみたいなことをチームで考えて、やっとここまで来たという感じですね。
全8回の基礎編と応用編、特別講義という講座とのことですが、、、資料をみると講師も豪華ですよね?どんな講座になりますか?
いや、僕も受講したいくらい(笑)
本当にバリバリ現役の人たちが講師を受け持つということが最大のウリです。俳優や監督、今一線でご活躍されている方を講師に呼べるというのは、孫さんや利倉さんのご尽力にもよるのですが、そういった現場につながりを持っている僕らプロデューサーが企画する講座だからできることだと思います。

基礎編は、現役のプロデューサーたちが現場で大変なことや面白いことを話しながら、映画制作における制作部としての役割やポテンシャルを皆さんなりの言葉で語ってもらいます。カメラがなければ映画が撮れないという当たり前のことと同じように、制作部がいなければ映画は撮れないということを伝える授業です。まずは、制作部って何だということ、制作部の面白さというものに気が付いてほしいと思っています。
応用編では、日本映画界の第一線で活躍するプロデューサー、映画監督、俳優を特別講師に迎えこの講座でしか体験できない時間を提供するそんなカリキュラムになっています。
特別講義としては、①ドキュメンタリー映画の現場や②ファイナンスとマネタイズ(資金調達と劇場での興行)があります。日映協は57社ほどの制作プロダクションが加盟している団体ですので、どこかの現場へ送り込んで、おそらくもう少し人を集めて、撮影現場などを見てもらうことを考えています。
今回は「制作部」の仕事を学ぶための「映画・映像制作部・プロデューサー要請講座」ということで、「制作部」、「プロデューサー」と出てきますが、映画制作にとってそれぞれどんな役割なんでしょうか?
監督が画に映るところの責任者だとしたら、プロデューサーというのは画に映ってないところの責任者です。制作部というのは、このプロデューサーチームの一員なんですよ。
その中で制作部というのは、制作進行、制作主任、制作担当、ラインプロデューサーというような担当が分かれているのですが、そういった色々な部署を経験することで映画制作の全体が見えるようになっていきます。
しかしながら、本当に今プロデューサーや制作部のなり手がいなくて。
助監督は監督、撮影助手はカメラマンや照明というように到達点が比較的分かりやすいのですが、制作部からプロデューサーになるというのが、昔はあまりなかったからだと思います。
画に映らないところの仕事は無限にあって、実はなかなか大変なんですよね。
制作部が一番映画業界に入りやすい部署なのですが、映画の現場全体がちゃんと見えていないとできない部署で、理解するまでに時間がかかり、なかなか続かないというところもあったりします。
しかし、制作部がいなければ映画は撮れないといっても過言ではありません。そこで今回の講座で制作部の面白さを伝えたいというわけです。
どういう方に受講してほしいですか?
将来映画・映像プロデューサーを志す方に、その第1歩となる「制作部」の仕事と映画制作の楽しさを学んでほしいです。そもそも映画業界に一番入りやすいのが制作部なんですよね。
日本映画界はスタッフの人手不足で大変なことも多いですが、大変なことを楽しめる人、そして地道に続ける才能がある人が向いていますね。
受講後は、僕らが信頼できる制作部に送り込みますので、その後の進路についてもしっかり相談に乗ります。制作の現場で映画制作のノウハウを学ぶことで、将来映画の企画を作るためのノウハウを積み、現場も分かるプロデューサーになってほしいと思っています。一人前になったら、映画で大きく稼ぐという夢もありますよ。
映像制作業界を目指す、学生や若い世代へ向けてアドバイスをください。
僕ももともと制作進行からこの業界に入っています。僕は中卒なんですが、とにかく映画監督になりたくて、とりあえず映画学校に行ったんです。その後現場で今村昌平(代表作『にっぽん昆虫記』『赤い殺意』『うなぎ』など)という映画監督に出会って、人生が変わりました。僕は面白い経歴だったので、他のおじさんたちにも可愛がってもらって(笑)。無駄だと思っていたものが、そうじゃないんだと受け入れてもらえて嬉しかったんです。映画の世界は、出会いです。その人に出会ったから、今の私がいるみたいな。そういう意味では、いい人と出会っていい作品に出会うと映画がやめられなくなるんですよ。
そして、最初僕は台本をしっかり読んで、作品の出来上がりを想像していく中で、映画制作の目を磨いていきました。複雑なことやってない時にこそ脚本を読み込んで考え、理解することで、先を読めるようになってくるんです。ロケ地が映画の世界観を作っていくので、台本を読み込み撮影地の目利きをする力も養っていってほしいです。
今回開設する講座を受講することで、映画制作の世界をもっと知ってもらいたいです。
選考方式は自筆で、今の時代・・・と思うかもしれませんが、みなさんの熱を感じたいという意図です。自筆ならわかることがたくさんあるということで、みなさんの思いを乗せて、奮って応募してほしいです。
作品情報
今回は、作品ではなく日本映画製作者協会主催『Japan Producer's Program』をご紹介しました。
【Interview】
押田興将
日本映画製作者協会 代表理事
株式会社オフィス・シロウズ 代表取締役 プロデューサー
代表作『シティーハンター』(2024)、『658㎞、陽子の旅』(2023)、 『さよなら ほやマン』(2023)、『岸辺の旅』(2015)

■日本映画製作者協会とは
協同組合 日本映画製作者協会は、独立プロダクション(独立プロ)の組織であり、日本の映画、ビデオの製作を行っている中小企業が加盟できる事業協同組合です。1995年、独立プロによる相互扶助の精神のもと共同事業を行うことを目的として設立され、2025年6月現在、57社の独立プロが協会に加盟しています。https://www.nitieikyo.com/

■お問合せ先
日本映画製作者協会養成講座事務局
HP:https://jpp-movie2025.com/
メール:info@jpp-movie2025.com

■募集要項
WEB申請募集期間:2025年6月12日(木)~7月25日(金)
募集人数:16名
応募資格:学歴、性別、国籍不問、年齢18歳以上
外国籍の方は日本語による読み書き・コミュニケーションが可能な方に限ります。
申請方法:本講座ホームページからWEBによる申請。
WEB申請受理後、事務局よりその後の流れについてメールにてご連絡いたします。
選考方式:自筆による作文提出(郵送)
作文テーマ「なぜ映画の現場で働きたいのか」1200文字以内
※詳しくはWEB申請後メールにてご案内致します。

■受講について
講座期間:2025年9月4日~10月23日 毎週木曜日18:30~21:30
受講料:48,000円(税込)※一括払のみ
撮影に協力的な企業・地域を
無料で紹介!
宣伝やイメージアップを目的とした、撮影に積極的な企業・施設のみ掲載しているため、
最も大変な最初の撮影許可交渉が不要で、時間短縮やコストカットにつながります。