米田さん自身のこともお伺いしたいのですが、企画を考えるために普段から心がけていることはありますか。
僕は特別な才能を持った人ではないので、とにかく一生懸命いろいろ考えて、自分の中にたくさんの選択肢を持って企画書をたくさん出す、という感じです。だからパソコンの中は企画書の屍だらけです(笑)プロデューサーは何かに特化している仕事じゃないので、自分のやりたいことややるべきことを形にするために、足りないものを努力でカバーできる。なので、とにかく企画やキャスティングにいろいろな手段を講じていますね。
プロデューサーをやっていて、喜びを感じるのはどんな時ですか。
プロデューサーは1人では何もできないので、何十人の大人たちにハードな生活を強いて、自分が言い出したことに付き合ってもらっている感覚がどこまでいってもあります。だから参加してくれている人たち何かモチベーションや作品に対して思いを持ってくれているなと思った瞬間がすごく嬉しいです。
どの作品も最初は小さな自分のイメージからスタートしますが、キャスト、スタッフにそれぞれの分野のプロたちが加わって、それぞれの才能を発揮してくれることで、どんどんその面積が広がっていきます。作品の方向性と、そこまで行ったらこの作品じゃないよっていう許容範囲を決めるのがプロデューサーで、その中で皆が好きに一番のパフォーマンスを発揮してほしいという気持ちですよね。そうして作品が自分の想像を超えていってくれることがこの仕事の醍醐味だと思います。