今作をドラマ化するという話が来たとき、どのような印象でしたか?
お話をいただいたときは、すでにドラマ化は決まっていたので、まず原作の情報とプロットをいただきました。原作を読んだときは、ここまで赤裸々に描いている漫画ってあるんだ、と驚きました。カップルの恋愛模様がメインですが、二人の夜の生活がしっかり描かれているんです。踏み込んだ内容に驚いたと同時に、二人の生活を覗き見してるような、読み手も一緒にドキドキハラハラするような新鮮さがありました。
一方で、普遍的なテーマを持った作品と感じました。今作の主人公二人は、互いの後ろめたいことや秘密を打ち明けたり、受け入れたりしながら、すり合わせて二人の幸せに向かっていきます。普通とは少しずれた部分をどうすり合わせていい関係を構築していくか、これは恋愛だけではなく、いろんな人間関係に通じると思うんです。ここが非常に面白いと感じました。
撮影において特にこだわった点はどこですか?
原作漫画をドラマ化するにあたり、原作の魅力でもある込み入った性描写を、どう映像化するかはみんなで頭を悩ませこだわった部分です。映像だとどうしても生々しくなってしまうので、夜と離れた明るい世界観で、さらにメタファーを表現できる舞台の候補を出し合いました。そこで、プロデューサーから「スケートの世界に飛ばそうと思ってるんだよね」と聞いたときにすごく面白いと思って!スケートであれば、愛し合う二人を自由なダンスのように表現できるし、はたまた攻防戦を氷上のスポーツにも例えられそうだとなり、そこから一気にスケートの表現でいこうと話が進んでいきました。
もう一つ、ドラマとしてはライトに見てもらうためにコメディ描写を入れているんですが、根本のテーマに対しては真剣に茶化さず向き合うことを意識しました。“夜の悩み”を持っている方って実はすごく多いと思うんです。そういう方にとって共感やヒントになればいいなと思いながら、根本のメッセージはぶらさないことを意識して作りました。