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ホーム > 映像関係者の声 > 監督インタビュー > 自ら映画化熱望!驚きの実話がベースの感動歴史エンターテイメント!

自ら映画化熱望!驚きの実話がベースの感動歴史エンターテイメント!

2016.05.18
監督
中村義洋さん
今回この作品を作るきっかけは何だったのでしょうか?
今回この作品を作るきっかけは何だったのでしょうか?

 東日本放送40周年記念の企画をいただいて考えていたなかで、磯田道史さんの原作に出会って、読み終えたときに“これは絶対にやりたい!”と思いました。それほど熱望したのは『アヒルと鴨のコインロッカー』以来じゃないかな…。

 

どういった部分に惹きつけられたんですか?

 町を救うために駆け回り、それを公にはしなかった人たちの話ですが、その"つつましさ”に惹かれたんですよね。俺が俺が、ではなく、黙々とするべきことをする人たちが好きなんです。震災後5年たちましたが、いまだ辛い状況のなかで頑張っている東北の方たちのつつましさとも重なりました。

中村監督は伊坂幸太郎さんの作品も多く手掛けられていますが、今回の作品と重なる部分というのはありますか?

 伊坂さんに関して言えば、僕の考えと本当に似ていたんです。大きく言えば、ストレートに泣かせたりするのが恥ずかしい。泣き所には必ず笑いを入れたりしちゃいます。伊坂さんの作品にもありますが、本当に深刻な事は陽気に語るっていう、その姿勢は大切にしているし、今回の作品にも通じている部分だと思います。

キャスティングについて。主演の阿部サダヲさんの目力が印象的でした

 阿部さんには、黒澤明監督の映画『生きる』の話をしました。志村喬さん扮する余命を知った主人公が、自分にはやることがあるとわかった後半、目がらんらんとしてまばたきしなくなる。それを意識してくれたんじゃないかなと思います。

作品の見どころを教えてください

 この作品は、時代劇だと思わないで観てほしいですね。観てもらえれば、百姓と武士との関係が、今の日本や自分たちの会社にも通じていることがわかるはずです。劇中、瑛太くん演じる篤平治が上の立場の人に向かって「どっちを向いて仕事しているんだ!」と叫ぶシーンがあるのですが、これは僕が一番言いたかったこと。感情移入しながら観ていただきたいですね。

最後に、これから監督を目指す人にメッセージをいただけますか

 例えば18歳だとしても、18年間生きてきたなりの自分が思う面白いことってあるはずなんです。若いから色々と吸収してそれがどんどん変わっても良いけれど、とにかくその瞬間面白いって思ったことは信じて欲しいです。それを繰り返しているうちにいつか、ある瞬間「これをやりたい」っていうものが見つかるんです。それを信じて、面白いって思う事に確信を持って生きてもらいたいです。

 

 

――ありがとうございました。

今回この作品を作るきっかけは何だったのでしょうか?
今回この作品を作るきっかけは何だったのでしょうか?

 東日本放送40周年記念の企画をいただいて考えていたなかで、磯田道史さんの原作に出会って、読み終えたときに“これは絶対にやりたい!”と思いました。それほど熱望したのは『アヒルと鴨のコインロッカー』以来じゃないかな…。

 

どういった部分に惹きつけられたんですか?

 町を救うために駆け回り、それを公にはしなかった人たちの話ですが、その"つつましさ”に惹かれたんですよね。俺が俺が、ではなく、黙々とするべきことをする人たちが好きなんです。震災後5年たちましたが、いまだ辛い状況のなかで頑張っている東北の方たちのつつましさとも重なりました。

中村監督は伊坂幸太郎さんの作品も多く手掛けられていますが、今回の作品と重なる部分というのはありますか?

 伊坂さんに関して言えば、僕の考えと本当に似ていたんです。大きく言えば、ストレートに泣かせたりするのが恥ずかしい。泣き所には必ず笑いを入れたりしちゃいます。伊坂さんの作品にもありますが、本当に深刻な事は陽気に語るっていう、その姿勢は大切にしているし、今回の作品にも通じている部分だと思います。

キャスティングについて。主演の阿部サダヲさんの目力が印象的でした

 阿部さんには、黒澤明監督の映画『生きる』の話をしました。志村喬さん扮する余命を知った主人公が、自分にはやることがあるとわかった後半、目がらんらんとしてまばたきしなくなる。それを意識してくれたんじゃないかなと思います。

作品の見どころを教えてください

 この作品は、時代劇だと思わないで観てほしいですね。観てもらえれば、百姓と武士との関係が、今の日本や自分たちの会社にも通じていることがわかるはずです。劇中、瑛太くん演じる篤平治が上の立場の人に向かって「どっちを向いて仕事しているんだ!」と叫ぶシーンがあるのですが、これは僕が一番言いたかったこと。感情移入しながら観ていただきたいですね。

最後に、これから監督を目指す人にメッセージをいただけますか

 例えば18歳だとしても、18年間生きてきたなりの自分が思う面白いことってあるはずなんです。若いから色々と吸収してそれがどんどん変わっても良いけれど、とにかくその瞬間面白いって思ったことは信じて欲しいです。それを繰り返しているうちにいつか、ある瞬間「これをやりたい」っていうものが見つかるんです。それを信じて、面白いって思う事に確信を持って生きてもらいたいです。

 

 

――ありがとうございました。

作品情報
映画『殿、利息でござる』

(STORY)

仙台藩による重い年貢に庶民が困窮している宿場町・吉岡宿。町民の夜逃げや破産が相次ぐなか、町の将来を案じる十三郎(阿部サダヲ)は、茶師の篤平治(瑛太)提案による、金欠の藩に大金を貸してその利息をもらう、という無謀な計画を実行しようと動き出す。計画が漏れれば打ち首は免れないため、彼らは水面下で仲間を集め、十三郎の弟で質屋の甚内(妻夫木聡)らも参加。「この行いを末代まで人に自慢してはならない」という“つつしみの掟”のもと、それぞれの私

財を投げ打って、千両=3億円を集めようとする。

 

監督・脚本:中村義洋 脚本:鈴木謙一

音楽:安川牛朗 原作:磯田道史 

出演:阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、

寺脇康文、きたろう、千葉雄大、松田龍平、山﨑努ほか

5月7日(土)宮城県先行、14日(土)より全国ロードショー

(c)2016「殿、利息でござる!」製作委員会

 

中村義洋(なかむら・よしひろ)

1970年生まれ、茨城県出身。助監督を経て99年にデビューし、07年の「アヒルと鴨のコインロッカー」が大ヒット。以降も、数多くの話題作を発表し続けている。主な作品に「ゴールデンスランバー」(10)「白ゆき姫殺人事件」(14)「残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-」(16)など。

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