コロナ禍での給食シーンは大変だったのではないでしょうか
撮影直前までマスクをつけるなど対策はもちろんですが、みんなで机を合わせて食事をするシーンなどは大変でした。隣の教室に調理場を作ったり、食事にカバーをして運ぶなどの工夫を施しました。オーディションで子どもたちから聞いたのですが、実際の学校現場の給食はいまだに机を前向きにしての黙食。本来楽しい時間のはずなのに、ワイワイできない。かわいそうだなと思いましたが、聞いているとどうやら友だちとアイコンタクトをとったり、物を落とした隙に少し会話してみたりして、こんな状況の中でも彼らなりに楽しんでいるようで。なので「かわいそう」というのは少し違うかもしれません。みんな逞しい。もちろん、学校関係者の皆さんも、今できる最大限の努力をしている状況です。しかし、やはり我々のやってきた、机を合わせてお喋りしながら食べるという楽しみも、いずれ戻ってきて欲しいです。みんなで食べる給食って素晴らしいじゃないですか。我々大人でも人と一緒に食べるとやっぱり嬉しい。この作品が少しでもその役に立てればいいなと思います。
最後に、映像業界を目指す若い世代の方に向けてアドバイスをいただけますでしょうか
私自身、映画やドラマを作る仕事をしていて、まったく飽きていない。業界に入った頃のまま、すごく楽しくて未だに毎日ワクワクしています。日々生活しているだけでは行かない場所を知ることも、さまざまな職業の方と接することもできて、またできた作品をみんなが笑ってくれたり感動してくれたりして、こんな素敵な職業は他にないと思うくらい好きです。続けていくと少しずつやりがいが出てくるので、興味があるのならば、ぜひこの業界に入って欲しいですし、続けてもらいたいです。お待ちしています。
ありがとうございました!