監督はハリウッドで映画を撮られた経験もありますが、日本とアメリカの違いを感じる瞬間はありますでしょうか?
日本の現場に入ることも多くなり慣れてきているのもあるのですが一番の違いはスタッフの呼び方でしょうか。アメリカは「監督」「プロデューサー」とか言わず誰もがみんなファーストネームで呼び合うので面白いと思っていました。あと歳とか聞く習慣がないのも特徴です。現場にスタッフが200人近くいたときは最後誰が何歳だかよく分からなかったですが(笑)。年齢に関係なく実力を持っている人だけがきちんと生き残るシステムがよかったです。ただ基本的には劇中の「日本もアメリカももう変わらないな」というセリフにもあるように特に変わらないと思います。アメリカはロケ撮影において、システマチックに整備されているのでとても撮影しやすいです。日本もよく「撮影しにくい」といわれますが、実際に撮影してみると最悪を想像していたからなのか全然撮影しやすいなと感じました。
本作で多くの東京の風景を映し出していましたが、今後東京で撮りたい場所などありますか?
沢山ありますよ。今回もロケハンをする中でこんな面白いところあるんだみたいな、誰も気づかないような迷路みたいになっている道とかが荒川とかの方にあるのでそういうところでも撮ってみたいなと思いました。あとは六本木とか表参道のようないわゆる“ザ・ニュー東京”みたいな場所を海外ノリっぽい感じで撮れないかなとかもずっと考えていますし。逆に奥多摩とかも撮りたいです。奥多摩をそのまま映し出してしまうと地方創生ビデオみたいになってしまうので、もっと物語の中心を支えるような感じで見せられたらいいなと思っています。