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ホーム > 映像関係者の声 > 監督インタビュー > “映画で地方創生”は使命。秦建日子監督インタビュー/ 餃子×ラブ=人生の転機?大人気脚本家による、本格エンタメ地域映画が完成(映画『キスできる餃子』)

“映画で地方創生”は使命。秦建日子監督インタビュー/ 餃子×ラブ=人生の転機?大人気脚本家による、本格エンタメ地域映画が完成(映画『キスできる餃子』)

2018.06.07
監督
秦 建日子さん
地方創生ムービーを製作しようと考えたのは、いつ頃からですか?

 10年くらい前から漠然と考えていました。姪が19歳にして癌で亡くなり、人間いつ死ぬかわからないという当たり前の事を再認識して、自分の人生を振り返りました。当時はテレビドラマや映画の脚本を書いていて、視聴率や興行収入も大事かもしれないけど、自分の人生をもっと違う物差しで測れるやり甲斐のある仕事がないかと考えていたのです。その時に“映画で町おこし”という話をいただき、自分の持つスキルを活かして、今までと違う恩返しができるかもしれないと思い、決起しました。

宇都宮餃子会の鈴木事務局長との出会いから映画化が決定したそうですね。映画の企画段階から、宇都宮の方と案を練っていかれたのですか?

 はい。まだストーリーも出来ていない最初の段階で、地元の方に宇都宮市内を案内していただいたのですが、宇都宮の映画だったらどんな話が良いかなぁなんて雑談も山のようにしました。実は、この映画製作のきっかけとなった宇都宮餃子会の鈴木事務局長とお会いしてからシナリオを書き始めるまでには、1年間ほどかけていて、宇都宮と東京とを10往復以上しています。そんな中で、宇都宮市の映画であればこうゆう物を取り入れてほしいというリクエストもたくさん頂き、要素を組み合わせながら作り上げていきました。本作は、地方創生ムービーと名付けているので、地域の方の声や要望をたくさん聞き、それをどうやってエンターテイメントとしてまとめるかに重点を置きました。

地域から撮って欲しいものなど要望を聞くと、演出とのバランスが難しくなるのでは?

 いえ、むしろたくさん要望を言っていただいて、それでも映画としてバランスをとるということが僕の役目だと思っています。なので、地元の方には「ストーリーとか関係なく、とにかくもう好き勝手に言ってください!」と伝えて、リクエストを聞くことを優先しました。そうしなければ、通常の映画と違う“地方創生ムービー”だと名乗っている意味がなくなってしまいます。

宇都宮餃子の映画を、なぜラブストーリーにしたのですか?

 まず、餃子と何を結び付けたら一番面白い化学反応が生まれるかを考えました。「餃子」という単語が持っているイメージと遠ければ遠いほど、掛け合わせたときに何だろう?と興味をもってもらえると思い、ロマンチックなラブストーリーでいこうと思ったのがきっかけです。

宇都宮駅・餃子像・有名餃子店・栃木プロバスケットボールチームのブレックス・大谷資料館など、宇都宮を象徴するものが沢山登場しました。今作で、特に思い入れのある撮影場所はありますか?

 どうしてもやりたかったのは、深夜の「オリオン通り」(宇都宮西口にある商店街)での撮影です。人が全くいないところで主演2人の大事なシーンを撮りたくて、深夜2時頃の通りをイメージして台本を書きました。実際、あんなに長い商店街では、抜けが広範囲なので人がいないシーンを撮影するのは大変なのですが、地元の方のご協力によってあのシーンが撮れて嬉しかったです。2人が座るベンチは実際にはないのですが、自由に使わせていただきました。

 

メイン舞台である餃子屋「ふじた」のロケ場所を、「餃子の龍門」にした選定理由とは?

 劇中の餃子屋「ふじた」は、一度廃業してしまっていて、今は閑古鳥が鳴いているという設定ですので、お店はあまり大きすぎないイメージでした。また、撮影に際してカメラが入るだけの広さと、メインの舞台として何度も登場する中で観る人が飽きないように画替わりするような場所が希望でした。それらの条件に合う餃子店を探しまわる中で、「餃子の龍門」さんから、もし映画でロケ場所になるのであれば、日中の営業をストップしてお店を貸してもいいという非常にありがたいお申し出をいただき、龍門さんに決定しました。その協力体制に、本当に感謝しています。

 

映画を観た後、龍門さんに行かれた方は、映画に登場したお店が実在することに感動すると思います

 もう是非、映画を観た後、「餃子の龍門」さんに行っていただきたいです。「あっ、本当にお店そのものなんだ」と実感して頂けるので、面白いと思います。

 

――主人公の陽子(足立梨花)の実家・藤田家のシーンはセットですか?

 

 いいえ、宇都宮市にある本物の個人宅を借りて撮影しました。餃子屋「ふじた」との位置関係だけは、本当の映画とは違うのですが、今作はセット無しのオール宇都宮ロケです。

多くの餃子店と客で賑わう「餃子インターハイ」のシーンは、撮影も大変でしたか?

 そうですね。ただ、この映画をバックアップしていただいた宇都宮餃子会さんは頻繁にイベントを開催されていて、会場設営のノウハウが蓄積されていたので現場は瞬く間に出来上がりました。飾りこみは、通常の餃子祭りの屋台に美術スタッフが看板を付け替えるなど、本物の餃子祭りの雰囲気で丸1日撮影できたので、楽しかったですね。

グルメで有名な、フォーリンデブのはっしーさんや、栃木出身のタレントさんを登場させるなど、キャスティングにも楽しい要素が満載ですね

 地元の方も名物も、映画の中に詰められるものは全部詰めましょう!という文化祭のようなノリもありました(笑)。実は関係者も、物凄くたくさん登場しています。わかる人にはわかる思わぬ人が映っていますので、見つけて楽しんでもらえたらと思います。

 

ーー映画をご覧になる方へ、監督からメッセージをお願いいたします

 

 とにかくお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで全世代で安心して見られる楽しい映画になりました。是非、劇場まで足を運んでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。

地方創生ムービーを製作しようと考えたのは、いつ頃からですか?

 10年くらい前から漠然と考えていました。姪が19歳にして癌で亡くなり、人間いつ死ぬかわからないという当たり前の事を再認識して、自分の人生を振り返りました。当時はテレビドラマや映画の脚本を書いていて、視聴率や興行収入も大事かもしれないけど、自分の人生をもっと違う物差しで測れるやり甲斐のある仕事がないかと考えていたのです。その時に“映画で町おこし”という話をいただき、自分の持つスキルを活かして、今までと違う恩返しができるかもしれないと思い、決起しました。

宇都宮餃子会の鈴木事務局長との出会いから映画化が決定したそうですね。映画の企画段階から、宇都宮の方と案を練っていかれたのですか?

 はい。まだストーリーも出来ていない最初の段階で、地元の方に宇都宮市内を案内していただいたのですが、宇都宮の映画だったらどんな話が良いかなぁなんて雑談も山のようにしました。実は、この映画製作のきっかけとなった宇都宮餃子会の鈴木事務局長とお会いしてからシナリオを書き始めるまでには、1年間ほどかけていて、宇都宮と東京とを10往復以上しています。そんな中で、宇都宮市の映画であればこうゆう物を取り入れてほしいというリクエストもたくさん頂き、要素を組み合わせながら作り上げていきました。本作は、地方創生ムービーと名付けているので、地域の方の声や要望をたくさん聞き、それをどうやってエンターテイメントとしてまとめるかに重点を置きました。

地域から撮って欲しいものなど要望を聞くと、演出とのバランスが難しくなるのでは?

 いえ、むしろたくさん要望を言っていただいて、それでも映画としてバランスをとるということが僕の役目だと思っています。なので、地元の方には「ストーリーとか関係なく、とにかくもう好き勝手に言ってください!」と伝えて、リクエストを聞くことを優先しました。そうしなければ、通常の映画と違う“地方創生ムービー”だと名乗っている意味がなくなってしまいます。

宇都宮餃子の映画を、なぜラブストーリーにしたのですか?

 まず、餃子と何を結び付けたら一番面白い化学反応が生まれるかを考えました。「餃子」という単語が持っているイメージと遠ければ遠いほど、掛け合わせたときに何だろう?と興味をもってもらえると思い、ロマンチックなラブストーリーでいこうと思ったのがきっかけです。

宇都宮駅・餃子像・有名餃子店・栃木プロバスケットボールチームのブレックス・大谷資料館など、宇都宮を象徴するものが沢山登場しました。今作で、特に思い入れのある撮影場所はありますか?

 どうしてもやりたかったのは、深夜の「オリオン通り」(宇都宮西口にある商店街)での撮影です。人が全くいないところで主演2人の大事なシーンを撮りたくて、深夜2時頃の通りをイメージして台本を書きました。実際、あんなに長い商店街では、抜けが広範囲なので人がいないシーンを撮影するのは大変なのですが、地元の方のご協力によってあのシーンが撮れて嬉しかったです。2人が座るベンチは実際にはないのですが、自由に使わせていただきました。

 

メイン舞台である餃子屋「ふじた」のロケ場所を、「餃子の龍門」にした選定理由とは?

 劇中の餃子屋「ふじた」は、一度廃業してしまっていて、今は閑古鳥が鳴いているという設定ですので、お店はあまり大きすぎないイメージでした。また、撮影に際してカメラが入るだけの広さと、メインの舞台として何度も登場する中で観る人が飽きないように画替わりするような場所が希望でした。それらの条件に合う餃子店を探しまわる中で、「餃子の龍門」さんから、もし映画でロケ場所になるのであれば、日中の営業をストップしてお店を貸してもいいという非常にありがたいお申し出をいただき、龍門さんに決定しました。その協力体制に、本当に感謝しています。

 

映画を観た後、龍門さんに行かれた方は、映画に登場したお店が実在することに感動すると思います

 もう是非、映画を観た後、「餃子の龍門」さんに行っていただきたいです。「あっ、本当にお店そのものなんだ」と実感して頂けるので、面白いと思います。

 

――主人公の陽子(足立梨花)の実家・藤田家のシーンはセットですか?

 

 いいえ、宇都宮市にある本物の個人宅を借りて撮影しました。餃子屋「ふじた」との位置関係だけは、本当の映画とは違うのですが、今作はセット無しのオール宇都宮ロケです。

多くの餃子店と客で賑わう「餃子インターハイ」のシーンは、撮影も大変でしたか?

 そうですね。ただ、この映画をバックアップしていただいた宇都宮餃子会さんは頻繁にイベントを開催されていて、会場設営のノウハウが蓄積されていたので現場は瞬く間に出来上がりました。飾りこみは、通常の餃子祭りの屋台に美術スタッフが看板を付け替えるなど、本物の餃子祭りの雰囲気で丸1日撮影できたので、楽しかったですね。

グルメで有名な、フォーリンデブのはっしーさんや、栃木出身のタレントさんを登場させるなど、キャスティングにも楽しい要素が満載ですね

 地元の方も名物も、映画の中に詰められるものは全部詰めましょう!という文化祭のようなノリもありました(笑)。実は関係者も、物凄くたくさん登場しています。わかる人にはわかる思わぬ人が映っていますので、見つけて楽しんでもらえたらと思います。

 

ーー映画をご覧になる方へ、監督からメッセージをお願いいたします

 

 とにかくお子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで全世代で安心して見られる楽しい映画になりました。是非、劇場まで足を運んでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。

作品情報
映画『キスできる餃子』

(STORY)

バツイチ子持ちのシングルマザーが地元の宇都宮に帰ってきた。

実家の餃子屋の再建と子育てに奮闘するさなか、イケメンの新聞配達青年に出会ってしまう。

しかし、彼の正体は今をときめくプロゴルファーだった…。

果たして彼女の新たな恋は実るのか?そして餃子屋は再建できるのか…!?

 

脚本・監督:秦 建日子

出演:足立 梨花(藤田陽子役)、田村 侑久(岩原亮役)、佐野 ひなこ、中島 広稀、古川 凛、大石 吾朗、佐藤 美希、勇翔、浅野 和之、麻生 祐未 他

2018年6月22日 新宿ピカデリーほか全国ロードショー 

(C)2018「キスできる餃子」製作委員会

映画公式サイト:http://kiss-gyo.jp/

 

秦 建日子(はた・たけひこ)監督

1968年生まれ、東京都西東京市出身。金融会社の社員として働く傍ら、劇作家・つかこうへいに師事。2001年に連続ドラマ『HERO』に脚本参加。2004年には「推理小説」で、小説家デビュー。同作は『アンフェア』として連続ドラマ・映画化され大ヒットとなった。主な作品に、脚本『HERO』『ドラゴン桜』『天体観測』『サマーレスキュー』『そして、誰もいなくなった』等がある。2015年、地方創生ムービー2.0プロジェクトを立ち上げ、三重県桑名市を舞台にした映画『クハナ!』で全国公開劇場映画の監督に。

 

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