この映画は川島雄三監督の『幕末太陽傳』の僕版です。もともと、川島監督に憧れて映画監督の仕事も始めました。『幕末太陽傳』は、品川の遊郭を舞台にして、落語「居残り佐平次」などのいろんな落語が組み込まれているんですね。僕は『幕末太陽傳』に影響を受けて落語が好きになって、そこから自分で見に行くようになりました。
(本作をつくる)きっかけになったのは東日本大震災です。この年は『勇者ヨシヒコと魔王の城』を手がけていたのですが、それが終わって「何か底抜けに笑えるものをつくることで、少しだけでもお役に立てればいいなあ」とちょっと生意気なことを思い、この年に『幕末太陽傳』を自分なりにアレンジして、舞台『明烏』を上演したんです。その後、この映画をつくりました。(本作は)ずっと憧れていた川島雄三監督の『幕末太陽傳』にならって作っています。たとえば、遊郭の女所帯の中に男が突っ込んでいく話をホストの中に女の子が入っていくという内容に変えました。設定的には(本家『幕末太陽傳』と)逆ですからね(笑)。
単純に何かをしてくれたらいいとかではないと思うんですよ。必ずしも協力していただきたいとも思いません。ただ、何か雰囲気でわかるんですよね。歓迎されているか、されてないかっていうのが。すごく面白がってくれているなって感じることもあれば、歓迎されてないなって時も同じで。
その“街感”が欲しい映画ってあるじゃないですか。『俺はまだ本気出していないだけ』だったら八王子のあの感じの“街感”が欲しくて八王子を選んでいるので、そういう時は地域からも歓迎してもらえるイメージですね。やはり「この街感を大事にしてますよ」っていうのがスタッフからも絶対的に出てきますし。当然ですけど、今回の作品は品川でやりたくて品川じゃなきゃ成立しないんですよね。そうすると受け入れてくださる側の方々も、この辺りを必要としているというのが伝わるのかわからないですが、全然温かみが違うんです。それを品川ロケの時はすごく実感しました。
提案をしてくれる人がいいです。僕は「こうやりたいんだ」とか「これじゃなきゃダメなんだ」とかっていうのを言わない人なんです。というのも、役者さんに対してもそうなんですが、(アイデアを提案して)もらいたいんです。
カメラマンも、カメラで画を撮りたいからカメラマンになっていると思うので、信頼して任せています。あるカメラマンさんに「ああ、俺もこうやって画作りしたくてカメラマンになったんだなってことを久しぶりに思い出させてもらったよ」って言われたことがあるんですよ。それは本当にありがたくって、撮ってもらった画は本当に素晴らしかった。
やっぱりこの世界にいる以上、絶対自分のアウトプットをしたくない人っていないと思うんですよね。したくないならこの業界にいる必要ないと思うんですよ。それでいうと、ロケ場所を探してくる制作さんも、「この台本を読んで、僕はこういうところでやって欲しかったです」っていう意見があるはずなんですよ。絶対にこの作品を面白がってくれていて、「僕の経験上こういうところでやると面白くなると思ったんです」っていう提案をしてくれる人がとにかく好きですね。
この映画は川島雄三監督の『幕末太陽傳』の僕版です。もともと、川島監督に憧れて映画監督の仕事も始めました。『幕末太陽傳』は、品川の遊郭を舞台にして、落語「居残り佐平次」などのいろんな落語が組み込まれているんですね。僕は『幕末太陽傳』に影響を受けて落語が好きになって、そこから自分で見に行くようになりました。
(本作をつくる)きっかけになったのは東日本大震災です。この年は『勇者ヨシヒコと魔王の城』を手がけていたのですが、それが終わって「何か底抜けに笑えるものをつくることで、少しだけでもお役に立てればいいなあ」とちょっと生意気なことを思い、この年に『幕末太陽傳』を自分なりにアレンジして、舞台『明烏』を上演したんです。その後、この映画をつくりました。(本作は)ずっと憧れていた川島雄三監督の『幕末太陽傳』にならって作っています。たとえば、遊郭の女所帯の中に男が突っ込んでいく話をホストの中に女の子が入っていくという内容に変えました。設定的には(本家『幕末太陽傳』と)逆ですからね(笑)。
単純に何かをしてくれたらいいとかではないと思うんですよ。必ずしも協力していただきたいとも思いません。ただ、何か雰囲気でわかるんですよね。歓迎されているか、されてないかっていうのが。すごく面白がってくれているなって感じることもあれば、歓迎されてないなって時も同じで。
その“街感”が欲しい映画ってあるじゃないですか。『俺はまだ本気出していないだけ』だったら八王子のあの感じの“街感”が欲しくて八王子を選んでいるので、そういう時は地域からも歓迎してもらえるイメージですね。やはり「この街感を大事にしてますよ」っていうのがスタッフからも絶対的に出てきますし。当然ですけど、今回の作品は品川でやりたくて品川じゃなきゃ成立しないんですよね。そうすると受け入れてくださる側の方々も、この辺りを必要としているというのが伝わるのかわからないですが、全然温かみが違うんです。それを品川ロケの時はすごく実感しました。
提案をしてくれる人がいいです。僕は「こうやりたいんだ」とか「これじゃなきゃダメなんだ」とかっていうのを言わない人なんです。というのも、役者さんに対してもそうなんですが、(アイデアを提案して)もらいたいんです。
カメラマンも、カメラで画を撮りたいからカメラマンになっていると思うので、信頼して任せています。あるカメラマンさんに「ああ、俺もこうやって画作りしたくてカメラマンになったんだなってことを久しぶりに思い出させてもらったよ」って言われたことがあるんですよ。それは本当にありがたくって、撮ってもらった画は本当に素晴らしかった。
やっぱりこの世界にいる以上、絶対自分のアウトプットをしたくない人っていないと思うんですよね。したくないならこの業界にいる必要ないと思うんですよ。それでいうと、ロケ場所を探してくる制作さんも、「この台本を読んで、僕はこういうところでやって欲しかったです」っていう意見があるはずなんですよ。絶対にこの作品を面白がってくれていて、「僕の経験上こういうところでやると面白くなると思ったんです」っていう提案をしてくれる人がとにかく好きですね。
(STORY)
借金返済で追い詰められた、最下位ホストのナオキ(菅田将暉)と頼りにならない仲間たちの12時間を追ったドタバタコメディ。
ナオキは無事に借金を返すことができるのか?!
映画『明烏 あけがらす』
脚本・監督:福田雄一
出演:菅田将暉、城田優、若葉竜也、吉岡里帆 ほか
5月16日(土)全国ロードショー
(C)2015「明烏」製作委員会
福田雄一(ふくだ・ゆういち)
1968年、栃木県出身。劇団ブラボーカンパニーで座長を務める。放送作家としても活動し、映画「逆境ナイン」や「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」では脚本を担当。監督・脚本を手がけたTVドラマ「33分探偵」シリーズやDVD「THE3名様」シリーズで着実にファンを増やし、「勇者ヨシヒコ」シリーズなどコメディドラマに定評がある。09年「大洗にも星はふるなり」で映画監督デビュー。近作に『俺はまだ本気出してないだけ』『HK 変態仮面』『女子ーズ』など多数。