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プロデューサーインタビュー

2017.02.17

広瀬すずinUSA アメリカロケでこそ撮れた彼女たちがいた /頑張ることを続けられる人が、業界に残る人

プロデューサー平野 隆、辻本珠子

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  • ――どのような経緯で、この映画を制作しようと思われたのですか?

     映画『64-ロクヨン-』のロケで新潟に行った時、たまたまホテルのテレビで福井商業高校のチアリーダー部が全米大会で3連覇した姿を見て、そのダンスや笑顔に魅了されました。これだけ人を感動させられるものには何かあるはずだと思い、東京に帰ってすぐ福井商業高校に電話をして映画化を検討している旨、相談しました。その時対応してくれたのが、チアリーダー部顧問の五十嵐先生でした。

     映画で物語が魅力的になるためには、奇麗事や表のキラキラしたところだけではなく、影も必要です。五十嵐先生や初の全米制覇当時の部員に話を聞くと、そこには先生と生徒のドラマや、部員が全米制覇を目指すために背負ったものや失ったものもありました。それを知ったとき、これは映画になると確信しました。

    ――チアリーダー部「JETS」を初めて観た時、どんなところに感動されたのでしょうか。

     踊っている子たちの魅力ですね。もちろん若さや可愛らしさ、技もあるのですが、何より彼女たちの表情が素晴らしかったです。プロではなくて、高校生がチアダンスを踊るということに、今思えば親和性があったのだと思います。高校生のひたむきなチアダンスを見ると、何かに打ち込んでいる人や頑張ったことのある人は思わずグッとくるんです。

     実は映画の撮影をはじめた頃、本物のJETSがロケ地まで来て応援のチアダンスを披露してくれたのですが、スタッフもキャストも、感動してボロ泣きでした。

  • ――実際に五十嵐先生やJETSと会った感想は?

     五十嵐先生は物凄く強烈なキャラクターでした。思ったことをはっきりと言う方で、悪く言えば口が悪いのですが(笑)、凄まじく優秀な指導者で、クレバーだと感じました。

     JETSの第1印象もすごかったですね。実際に話を聞きに福井に行ったら、体育館に入った瞬間に全員が元気に笑顔で「こんにちはー!!!」と迎えてくれるのです。礼儀正しい上に、踊りそのものの感じで眩しくて…こんなに汚れた僕たち(笑)が入っていいのかしら、と躊躇するぐらいキラキラしていました。

    ――初代のJETSメンバーにも会われたそうですね。

     映画化するなら3連覇をした今(2016年春時点)ではなく、初代JETSを描きたいと思いました。五十嵐先生も同意見でしたし、偶然初代のメンバー数名が東京にいましたのでお会いしました。彼女たちが現れた瞬間、1人1人が輝いているのに驚きました。もう彼女たちは20歳を越えて当時からは時間が経っているのですが、チアダンスをやった3年間が身についているのですね。笑顔が人を魅了するのです。これは凄い、と思いました。

  • ――辻本プロデューサーは途中から参加されたそうですが、現場はいかがでしたか?

     キャストもダンス指導のメンバーも全員女性の現場に入っていくので、少し緊張しましたが、幸いにも受入れられました(笑)。関係者への取材では、皆さんそれぞれ思い入れが違うので、映画として着地させる場所を見つけるために、なんどもお話を伺いました。

     キャストについては、みんな練習で無理をしすぎてしまうので、常に故障者が出ないよう気を配りました。ハードな練習の中では、映画の宣伝にも不可欠な、笑顔や人との向かい方を逆に教えていただきましたね。

    ――実際の撮影は新潟がメインだったそうですが、なぜその土地に決まったのですか?

     本当は福井で撮影したかったですし、現地の方も凄く探してくださったのですが、単なる廃校ではなく‟生きている学校‟で、尚かつ体育館などの設備もある場所を探していたので、なかなか条件に合う場所が福井では見つかりませんでした。ちょうど、県民が利用する建物として稼働していた旧竹園高校が新潟で見つかりました。体育館も中庭も、撮影を想定した施設が揃い、音が遮断できる第2体育館もあって、広瀬さんたちJETSは時間が空くとそこで練習をしていました。

  • ――クライマックスはアメリカでの撮影ですが、ロケ場所を決定されたポイントは?

     クライマックス(チアダンス全米大会シーン)を撮影したのはサンディエゴ州立大学ビーハス・アリーナです。電光掲示板や急斜面にならんだ客席など、施設のアメリカンなデザインに惹かれました。1日踊り続けた広瀬さんたちはキツかったと思います。最後、コーチに抱きつくシーンでは全員号泣でした。

     バス移動のシーンは、ロサンゼルスでロケをおこなっており、アメリカのシーンは全てアメリカで撮っています。

    ――実際に海外ロケをして良かったと思われる事は?

     エキストラのリアルさは、日本と全然違います。現地のエキストラはノリが最高で会場が盛り上がり、キャストがチアダンスをする上でとても良い影響を与えてくれました。

     あと劇中で「アメリカに行く!」という台詞が何回も出てくるのですが、実際に最後の撮影がアメリカというスケジュールでしたので、キャストたちの中でも設定とリアルがマッチしてよかったと思います。ダンスの撮影はパート毎に撮って編集するので、全て撮り終わった後に「撮影とは関係ないけど1回通して躍らせて」と彼女たちが言ったのですが、スケジュールや環境の問題で叶えてあげられなかったのが心残りです。

  • ――映画ドラマの製作・制作業界を目指す人たちへメッセージをお願いします。

     僕はTBSに入社した当時から「映画を作る近道はTV局だ」と思っていました。今その目論見は当たっていると思います。僕たちが仕事を始めた時は環境も劣悪で、辛い思いや嫌なこともたくさんありました。でもそこから残ってこられたのは才能ではなく、努力です。今も若い人たちに負けないように、色々な勉強をしたり、色々なものを見続けています。好きであることと同時に、頑張ることを続けられる人が、業界に残る人だと思います(平野P)。

    ――ありがとうございました。

映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』

(STORY)

県立福井中央高校に入学した友永ひかり(広瀬すず)は、中学からの同級生でサッカー部の孝介(真剣佑)を応援したいという理由だけでチアダンス部に入部する。だが彼女を待ち受けていたのは“全米制覇!・おでこ出し絶対!・恋愛禁止!”を掲げる顧問・早乙女薫子(天海祐希)のスパルタ指導。早々に退部者が出るなか、ひかりはチームメイトで部長の彩乃(中条あやみ)にも助けられながら、チアダンスを続ける決意をする。その思いとは裏腹に、素人だらけのチアダンス部は、初めて出場した大会で観客に笑われるほどの失敗をしてしまう。

 

監督:河合勇人

脚本:林 民夫 音楽:やまだ豊

出演:広瀬すず、中条あやみ、真剣佑、天海祐希 ほか

2017年3月11日公開 http://cheerdance-movie.jp

©2017 映画「チア☆ダン」製作委員会

 

平野 隆(ひらの・たかし)企画プロデューサー

TBSテレビ事業局映画・アニメ事業部所属の映画プロデューサー。『どろろ』(07)『余命1か月の花嫁』(09)などをプロデュース。待機作は『ジョジョの奇妙な冒険~ダイヤモンドは砕けない第一章~』(8/4公開)。

 

辻本珠子(つじもと・たまこ)プロデューサー

これまでのプロデュース作品は『図書館戦争』シリーズ(13、15)など。待機作として大野智主演の『忍びの国』(7/1公開)がある。

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