映画は、仁菜子が蓮に“好き”という気持ちを伝えるところから始まります。初めて他人を意識して、自分の気持ちに気がつき、それを相手に伝えること。それは、恋愛ひいては人間関係の始まりとも言えると思います。そんな普遍的なテーマと、原作のセリフにもある「好きが積もっていく」過程をしっかり描きたいと思いました。これはラブストーリーですが、一人の少年少女の成長過程の物語でもあるんです。
主演の福士蒼汰と有村架純の二人はもともと原作のファンで、とくに蒼汰は「蓮みたいな男に憧れていた」と言っていました。新潟の風景も美しくて、原作のピュアな世界観を損なわずに表現できました。「こんな高校に通いたかった」とか「こんな恋愛がしたい」とか、何かしら「いいなあ」と思ってもらえたらうれしいですね。完成した映画を観て楽しんでもらえたら、協力してくれた地域の人たちにも恩返しができると思っています。
電車を運行している鉄道会社は乗客の安全が第一だと思いますが、そんな状況の中でも、相鉄ロケ担当者は、台本を読んだ上で撮影ができる環境をつくるべく努力をして対処してくれました。
その協力体制があったから、鉄道会社の中から選んだというより、相鉄線ありきでやると決めたという感じです。
緑園都市駅を原作の新咲田駅に設定し、蓮や仁菜子の最寄り駅も実際の路線図にはめ込み、駅から駅までの所要時間も考えてシーンを作りました。
(映画に登場する駅名と実際の駅名は違うため)駅の看板も張り替えるので、実際のお客さんが本当の駅名を間違えないよう、付けたり外したりと、結構大変でした。ですが、そもそも看板を付け替えることをOKしてくれた相鉄には、協力していただいて感謝です。
電車の型も違いますし、急行もあるので、一発でOKを出さないという緊張感もありました。そのために、別の場所でリハーサルをしたうえで本番に挑みました。車内のシーンでは、何テイクも撮影できる予備日をつくり、車両を2つか3つ貸し切って撮影しました。
そうです。蓮(福士蒼汰)が駅にいて、奥から電車がくるシーンでは、電車が見えないとこから「あと何秒後に来ます!」と声がかかり、そのタイミングでカメラを回します。ちょうどのタイミングで電車が来た時は、時刻表とにらめっこしてたスタッフ共々「やったぜ」と思いましたね。
作品の中で登場する運転席の車窓からの映像は、最初からずっと撮りたいとお願いをしていました。運転席の脇にカメラを置き、回しっぱなしにしてもらって、あとで見てチェックしていました。あまり見たことのない画が撮れたと思います。
主演の2人が通う学校のロケ地は、新潟県の新発田高校です。何件か候補地を見た中で、こんな高校だったら行きたいなと思わせるような、吹き抜けが決め手でした。
新発田高校は県立なのですが、校長先生が理解を示してくれて、撮影のために夏休みの部活動を校外のスポーツ運動場に移動するなど、とても協力してくれました。
また、映画の撮影なんて一生に一度あるかわからないから、そういう社会勉強もした方がいいということで学生エキストラも集めてくれました。
あと新潟といえば、ご飯が美味しい事も魅力のひとつですね。撮影中、お昼に新発田市の色んなお店の方たちが馴れないケータリングをわざわざやってくれて、とても美味しかったです。
映画は、仁菜子が蓮に“好き”という気持ちを伝えるところから始まります。初めて他人を意識して、自分の気持ちに気がつき、それを相手に伝えること。それは、恋愛ひいては人間関係の始まりとも言えると思います。そんな普遍的なテーマと、原作のセリフにもある「好きが積もっていく」過程をしっかり描きたいと思いました。これはラブストーリーですが、一人の少年少女の成長過程の物語でもあるんです。
主演の福士蒼汰と有村架純の二人はもともと原作のファンで、とくに蒼汰は「蓮みたいな男に憧れていた」と言っていました。新潟の風景も美しくて、原作のピュアな世界観を損なわずに表現できました。「こんな高校に通いたかった」とか「こんな恋愛がしたい」とか、何かしら「いいなあ」と思ってもらえたらうれしいですね。完成した映画を観て楽しんでもらえたら、協力してくれた地域の人たちにも恩返しができると思っています。
電車を運行している鉄道会社は乗客の安全が第一だと思いますが、そんな状況の中でも、相鉄ロケ担当者は、台本を読んだ上で撮影ができる環境をつくるべく努力をして対処してくれました。
その協力体制があったから、鉄道会社の中から選んだというより、相鉄線ありきでやると決めたという感じです。
緑園都市駅を原作の新咲田駅に設定し、蓮や仁菜子の最寄り駅も実際の路線図にはめ込み、駅から駅までの所要時間も考えてシーンを作りました。
(映画に登場する駅名と実際の駅名は違うため)駅の看板も張り替えるので、実際のお客さんが本当の駅名を間違えないよう、付けたり外したりと、結構大変でした。ですが、そもそも看板を付け替えることをOKしてくれた相鉄には、協力していただいて感謝です。
電車の型も違いますし、急行もあるので、一発でOKを出さないという緊張感もありました。そのために、別の場所でリハーサルをしたうえで本番に挑みました。車内のシーンでは、何テイクも撮影できる予備日をつくり、車両を2つか3つ貸し切って撮影しました。
そうです。蓮(福士蒼汰)が駅にいて、奥から電車がくるシーンでは、電車が見えないとこから「あと何秒後に来ます!」と声がかかり、そのタイミングでカメラを回します。ちょうどのタイミングで電車が来た時は、時刻表とにらめっこしてたスタッフ共々「やったぜ」と思いましたね。
作品の中で登場する運転席の車窓からの映像は、最初からずっと撮りたいとお願いをしていました。運転席の脇にカメラを置き、回しっぱなしにしてもらって、あとで見てチェックしていました。あまり見たことのない画が撮れたと思います。
主演の2人が通う学校のロケ地は、新潟県の新発田高校です。何件か候補地を見た中で、こんな高校だったら行きたいなと思わせるような、吹き抜けが決め手でした。
新発田高校は県立なのですが、校長先生が理解を示してくれて、撮影のために夏休みの部活動を校外のスポーツ運動場に移動するなど、とても協力してくれました。
また、映画の撮影なんて一生に一度あるかわからないから、そういう社会勉強もした方がいいということで学生エキストラも集めてくれました。
あと新潟といえば、ご飯が美味しい事も魅力のひとつですね。撮影中、お昼に新発田市の色んなお店の方たちが馴れないケータリングをわざわざやってくれて、とても美味しかったです。
(STORY)
純粋で恋愛未経験の高校1年生・仁菜子(有村架純)は、ある日、学校帰りの電車の中で、学校中の女子の憧れの的・蓮(福士蒼汰)と出会う。クールに見える蓮の優しさや笑顔に触れ、今までに感じたことがなかった“好き”という気持ちが芽生えはじめる仁菜子。蓮には年上の彼女・麻由香(佐藤ありさ)がいることを知りながら、気持ちが抑えられなくなった仁菜子はただ想いを伝えるために告白し、その場でフラれてしまう。友達として蓮に接する覚悟を決めた仁菜子だったが、好きという気持ちは積もっていくばかり。そんな一途な仁菜子の気持ちに触れるうち、蓮も自分の心の変化に気づき始めて――。
監督:廣木隆一
脚本:桑村さや香
原作:咲坂伊緒「ストロボ・エッジ」
(集英社マーガレットコミックス刊)
出演:福士蒼汰、有村架純、山田裕貴、佐藤ありさ、入江甚儀、黒島結菜 ほか
3月14日(土)ロードショー
ⓒ2015映画「ストロボ・エッジ」製作委員会 ⓒ咲坂伊緒/集英社
廣木隆一(ひろき・りゅういち)
1954年、福島県出身。82年に映画監督デビュー。03年『ヴァイブレータ』で第25回ヨコハマ映画祭監督賞など数多くの賞を受賞。09年の『余命1ヶ月の花嫁』は興収30億円を超える大ヒットを記録。その他の作品に、『軽蔑』(11)、『きいろいゾウ』(13)、『さよなら歌舞伎町』(15)、『娚の一生』(15年)など。